「足るを知る」天下とっても2合半

「起きて半畳、寝て1畳、
 天下取っても2合半」

どんなに広い家に住んでいても、
起きているときは
半畳のスペースがあれば充分だし、
寝るのにも 1畳あれば充分である。
いくら天下を取っても、
1食に2合半以上の飯を
食うことはできない。

多くのものを手に入れても、
結局すべては使うことができない。
人間が生きていくのに、
それほど多くのものはいらないということ。

そう思うと気楽ではありませんか。
人生にそんなに多くのものは
必要ではないんです。
なにをそんなに
あくせく働く必要があるでしょうか。
「足るを知る」です。

長い出張や旅行に
持っていく荷物を整理するとき、
必要な物って、意外にそんなにないんだと
思ったことはありませんか。
本当に必要な物って、
とても少ないんです。

足るを知って、あとは楽しみましょう。
嫌なことをがんばってやる必要なんて
本当はそんなにないんです。
逃げることは悪いことではありません。

逃げるというもの正しくありませんね。
目指しているものが違うだけです。
いる場所が違うだけ。

気持ちひとつで、気負いを軽く。
せめて 気持ちだけでも少し軽く。

そこにある幸せ「足るを知る」

老子の「知足者富」(足るを知る者は富む)
満足することを知っている者は、
心豊かに生きることができる。

「足るを知る」は、
しかたなく満足する
ということではありません。
「これでいい」のではなく、
「これがいい」と思えること。

今この時が一番幸せ。
この幸せが目的なんだということを
認識して、じっくり、ゆっくり、
今この時を十分満喫すること。

「ないものを数えるより、
 あるものを数えろ。」
「まだ」「もっと」はもういらない。
今のままでいい。
今の幸せを逃がすな。
もう何も探し求めなくていい。
何かやらなくちゃはもういらない。

足るを知ることがないということは、
満たされることがないということ。
常に不満が残るので、
心穏やかに生きることが
できなくなってしまいます。

きっと幸せはそばにいて、
気づいてくれるのを待っています。