FIRE ~余計なお金を使わずコンパクトでスリムな生活を送ろう

「FIRE」と呼ばれる「早期退職」の動き。
「FIRE」は「Financial Independence,
Retire Early」の略。
米国の若者の間で広がり、
今は日本でもよく聞くようになりました。

働かなくてもやっていける
ギリギリのラインの貯蓄を
40歳位までに貯めて仕事を引退し、
引退後は余計なお金を使わずに、
スリムな生活を送り、
一生涯、コンパクトに生活しようという
ミニマリスト的な動きとのこと。
高学歴のホワイトカラー層に多いそうです。

厳しい競争社会で
高い年収を維持し続けるためには、
常にステップアップの努力や勉強が必要。
若者たちは、こうした競争社会に
嫌気が差しているとか。

FIREの人たちは、
別に贅沢したいわけじゃなくて、
自分の時間、自分の人生を
自分で決めたいだけ。
そのためには、車も持たず、
つつましく暮らすことを選ぶのだとか。

私がしたいのも、そういう生活。
いかに節約して暮らせるか。
でも生活の質は落とさない。
それを生活のテーマにしたら、
それはそれで、おもしろそう。

FIREのポイントは倹約と投資

「FIRE」とは「早期リタイアして
経済的に自立すること」。

日本でも、終身雇用で
定年まで働き続けるより、
自由にのんびり暮らしたいと望む
若者たちが増えているようです。

ある程度まとまった資産を築いたら
早期退職する。
あとは、投資などの資産運用や
年収が下がったとしても、
好きな場所で好きなことを
仕事にして生きていく。

早期退職すれば、
時間的な余裕も生まれる。
倹約と投資をうまく
コントロールできれば、
悠々自適な生活が送れる。
そして、倹約と投資が安定してくれば、
将来や老後の不安からも解放される。

もちろん、FIREを実行するには、
若いころから支出を抑えてお金を貯め、
資産運用の方法を
考えておかなければなりません。
資産運用しないなら、
その分少し働くか、
辞めるまでにもう少しお金を
貯めておかないといけません。

ポイントは倹約と投資。
働いているうちに
生活をダウンサイジングし、
節約分を貯蓄へまわす。
すぐできるのはこれ。
できれば資産運用の目途も
少しは立てたいものです。

私もだいぶ前に、
試しにデイトレーダーの真似事を
やってみましたが、
損切りに失敗して塩漬けになってしまったり
やっぱり才能がないようです。
優良株を買って長期保有というのが
私に一番合っているのかもしれないです。

投資などの資産運用はなかなか難しい。
うまくいった人のハウツー本も
10冊以上読みましたが、
成功には、ご時世や運も非常に大きい。
うまくいったかどうかは結果論。

お金でハラハラすることなく
小さく豊かに暮らしていきたいものです。

玉村豊男「今日よりよい明日はない」

箱根の芦ノ湖畔にある
「玉村豊男ライフアートミュージアム」。
ここで初めて玉村さんのことを知りました。
鉛筆と透明水彩で見たものを見たままに
ボタニカルアートのような雰囲気で
とてもきれいに描かれている
水彩画の美術館です。
思わず、数枚の絵葉書と、
本も買ってしまいました。

玉村さんの著書
「今日よりよい明日はない」から。

本の説明書からの抜粋
「あるかもしれない幸せ」より、
「今ある幸せ」を大切に生きる。
「今日よりよい明日がない」
と思い定めれば、
毎日最高の夜がやってくる。
なぜもっと今を楽しもうとしないのか。
今ここにないものを求めて、
なぜ次の夢ばかり探そうとするのか。

本の中からの抜粋
毎日を満足して平穏に暮らせれば
それで十分。
今日よりよりよい明日を求めるから
人は思い煩うのです。
よりよい明日を、より豊かな暮らしを、
という際限のない欲望が人を苦しめます。
その桎梏(しっこく)から
解放された人々は
どんなに幸せなことでしょうか。

玉村さんの本は、
気に入って何冊か読みました。
絵はもちろんすばらしいですし、
長野県東御市に土地を探し求めて
井戸を掘り、自ら開墾して畑をつくり、
今では立派なワイナリー&レストランを
経営されています。
それが「ヴィラデスト ガーデンファーム
アンド ワイナリー」。
自ら料理もされ、
それらをみんな本にまとめています。
つまり玉村さんは、画家であり、
エッセイストであり、
ワイナリーのオーナー。
多才です。

本に書いてある「ヴィラデスト
ガーデンファーム アンド ワイナリー」が
どんなところなのか確かめたくて、
以前実際に現地にも行ってしまいました。
レストランでお茶とデザートをいただき、
農園を散策しました。
玉村さん本人もいらっしゃったので、
握手もしていただきました。

一度方向が決まればどんどん実行。
次々に発展させていく。
今を楽しみながら、
それをやっているところがすごいです。

玉村さんの農作業3段論法

玉村豊男さんは、旅、料理、食文化、
田舎暮らし、ライフスタイルなどの
エッセイイスト。
絵画にもファンが多く、
現在は長野県東御市に移住し、
「ヴィラデスト ガーデンファーム
アンド ワイナリー」を経営。
非常に多彩な才能の持ち主です。

「今日よりよい明日はない」で、
農作業の楽しみを語られています。

 農作業はどこまでいってもキリがない。
 でも暗くなればおしまい。
 ああ、今日もよく働いた。
 でも、まだ仕事は残っている。
 さあ、明日もがんばろう。
 これが農業の3段論法です。

 いくらやっても終わらない。
 だから明日につながるのです。
 シャワーを浴びて、
 新しいシャツに着替え、
 よく冷えた白ワインを一杯。
 ともかくなんとも幸せな時間です。
 俺はこの瞬間のために
 生きているのかと思う。
 それから料理を作って食べる。
 おなかが空いているから
 なんでもおいしい。
 風呂に入ってから、うまい飯を食い、
 あとはバタンキューと寝る。
 フロ、メシ、ネルの快感は
 なにものにも代えることができません。
 そうやって人は
 小さないやしに元気をもらうことで、
 今日一日の疲れを回復し、
 さあ、明日がんばるぞ、という
 生きる意欲が湧いてくるのです。

農作業ってそういうものか、
農業もいいなぁ、と思いました。
とても好きな語りです。

私は田舎で育ったので、
どちらかというと農作業に
いいイメージはありませんでした。
実家は農家ではありませんでしたが、
農業のイメージといえば、
重労働、休みがない、低収入。
草採りには終わりがありませんし。

でも玉村さんのこの文章を読んで、
農業という仕事への見方が変わりました。
「いくらやっても終わらない。
 だから明日につながるのです。」
明日ばかりみている人には
理解できない考え方です。
これもひとつのシンプルの形。

前向きに明るく取り組む。
シンプル生活は、そういうところから
生まれてくるんですね。

掃除するときには隅の方にゴミを残せ

「掃除するときには隅のほうにゴミを残せ」

これも玉村豊男さんの
「今日よりよい明日はない」からの
明日を生きるための言葉。

本の中から。
 暮らすということは、
 一日を過ごす、という意味です。
 暮れるものを、ただ暮れるにまかせる。
 とにかく一日を持続する。
 今日やるべきことをしっかりやり、
 その日一日のわずかな達成に満足し、
 小さないやしに心を慰めて、
 明日に残った仕事を考える。
 人生とはそうして与えられた時間を
 死ぬまで過ごすことかもしれないと
 漠然とだが、
 考えるようになってきている・・・

今日やってしまわないで、
明日につなぐことも
大事なんだなって思います。

今日は今日でしっかりやって、
でもやりすぎない。
明日やることを残して
明日を生きる糧とする・・・

すごく納得しました。